※別のところで書いていた読書記録を転載。
実際に読んだのは2022年8月10日くらい。
『一汁一菜でよいという提案』土井善晴
日本の地理、歴史、風土、日本人の心、西洋との比較など、様々な観点から「一汁一菜でよい」と提案している一冊。
(何か説明適当だな)
うん、読んでよかった。
ご飯を作る人々の肩の荷が、人によって程度の差はあれど、軽くなる感じ。
下りはしないかなー。
「卵かけご飯でよい」
って提案してくれたら、私の肩の荷は下りるのに(笑)
あーでも、文庫化あとがきに書いてある
「一汁一菜は念仏だ」
に感銘受けちゃったしな。念仏唱えてるつもりで作るかー。
宗派によっては作るだけで悟りを開いたも同然じゃない?
知らんけど。
ただ、
土井先生の知識の幅広さ、深さはひたすらすごいなーと思うけど、
中盤の、特に縄文時代を絡めて説明しているあたりが、
説得力が弱いというか、感覚的すぎるというか。
土井先生の中では確固としたものがあるのだろうけど、同じようには伝わってこないというか。
私の頭の問題かもしれないけどモヤる。
が、それを差し引いても面白かった。
静かだけど熱量のある文章だった。
作るにせよ作ってもらうにせよ、誰もが関わる料理を、
日常にまみれすぎて時間をかけて見つめることの少ない料理を、
エッセイなどではなく一つの学問のように書き表しているのは、価値があるし興味深かった。
先生ありがとうございます。
▼暮らしを軽やかにするヒントがたくさんあって、何度も読みなおしたい本。