※別のところで書いていた読書記録を転載。
実際に読んだのは2022年10月1日くらい。
『少女架刑』吉村昭
全話多かれ少なかれ死が描かれている短編集。
死の気配が濃ゆい濃ゆい。
事故死の描写やら手術時の描写うますぎだし🤣🤣🤣
筆者の関心の高さが伺えます…。グロ注意かも。
あと雨や水の描写が印象的だった。結構そういう場面が多い(もちろん濡れ場の意ではないwややグロあるけどエログロではない)。
昭和20年代後半〜30年代前半に書かれたものだけど、
現代より死が身近、都会でも土、水、木々が近い、場の空気が濃い
その辺の雰囲気に惹かれるなぁ。
昔は結核の手術で肋骨取るとか知らなんだ。
庶民の暮らしぶりも気になったし、
当時のこと知りたくなったな。
知りたい事だらけ。
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『死体』
三島由紀夫が激賞したらしい話。
駅のホームから転落、からの〜の描写がうますぎてリアルに想像できてしまう。いやーすごい。
その後は意外な展開だった。ひたすら水の世界って感じ。わりと女に共感できた(笑)
『青い骨』
一瞬ほんのりBL?次は年頃ノーマル?と思わせて、うわぁ
最後ちょっと怖いよ。もうやることそれしかないじゃん。そりゃ半身起こすよ。
『さよと僕たち』
これは他作品と比較するとほのぼの。
あくまで比較するとだけどw
3人絶妙なバランスの関係で、ちょっとしたことで壊れてしまいそうだけど、このままこれからも3人それぞれの思惑?で仲良くやっていってほしい。でもやっぱり長くは続かないかな。
『鉄橋』
これまた描写が…。
ボクサーの死の真相を巡る、ある種ミステリーな話だった。
真相はチキンレース(とは違うかw)というか歯止めがかからなかったからというか。
どこまでかを確認したくて駄目にするっていうのはあるあるだなぁ。でも一線超えるまで止まんないんだよねぇ。
『服喪の夏』
だから描写…。雛の首…。うへぇ。
色々怖すぎ…後味悪い…こういうお子様の話はちょっと苦手。やっちゃう系のお子様。
話の作りとしては面白かった。けども。
『少女架刑』
表題作。ひゃあああ体中痛くなるよう
作者の嗜好性よ…。
それはともかく、最後めでたしめでたしで終わるの願っていたのに…。この調子じゃ永久に静謐というか安寧のときは訪れないの??こわ。
死者は喋らないからわからないけど、実際もこうでないことを祈るわ…。
『星と葬礼』
これもね、その瞬間の描写がね…。
他人の葬儀に出没する系の人の話は割とよくあるけど、これは昭和35年(1960年)発表。それ系の話っていつから出てきたんだろ。
他人の葬儀に好んで出る人っていうのは、そういう性質だから好むのか?好むからそうなったのか?やっぱちょっと人と違うんだろうなと思ってしまう。どうしても。
時子はかわいそうだったな。ベタだけど、あのセリフはHELPの意味だと思うよ。なのに…。