※別のところで書いていた読書記録を転載。
実際に読んだのは2022年9月25日くらい。
『闇は集う』松本洋子
「人の運命は神がおしつけたものではありません 人がつくりだすものですよ」
90年代に『なかよし』で連載されていた、生と死の怪奇オムニバスな漫画。
実家から回収して久しぶりに読んだけど、何度読み返しても切ないのよ。
小学生当時、周りはみんな『りぼんっ子』な中、唯一の『なかよしっ子』だった私。
なので全然話ついていけんかったけど(笑)、『CCさくら』、『怪盗セイントテール』、『夢幻伝説タカマガハラ』、そして何よりこの『闇は集う』に出会えたのは人生の幸福。
幻の最終巻(別冊付録)もリアルタイムでGETして大事に取っといた私エライ。
これとっとけばコミックス買わなくて済むなという小学生のささやかな節約術だったんだけど、これコミックス未収録なのね…知らなかった…。
全話面白いけど、一番心に重く残っているのが『最後の晩餐』だな。
もう扉絵見るだけでズドーンと胸に来る。番人の表情…。
そしてページめくって香住ちゃんとその絵を見て更にズドーン。
『闇は集う』でも屈指のエピソードだと思う。子どもの時読んでも悲しく辛かったけど、大人になって読んでもやっぱりそうだった。辛すぎる。
でも終わり方大好き。子どもの幸せ、家族のかたち。今でも十分通用するメッセージ性。
切なさ、温かさ、愚かさ、欲望、憎しみ、想い、願い、後悔、心残り、感謝
番人の部屋に来る人は皆、さまざまな思いを抱いているわけだけど、その人の話を聴くときの番人の目の表情がたまらない。瞳で語る系ショタ。あぁ好き。
私も最期は後悔なく旅立ちたい。