※別のところで書いていた読書記録を転載。
実際に読んだのは2022年11月24日くらい。
『大人になってやめたこと』一田憲子
〈若い頃は、自分の周りに果てしなく広がる世界の中に、ちっぽけな自分がアクセスできる方法を探すだけで精いっぱいでした。「世界」に「自分」を合わせていくというベクトルです。〉
〈でも、歳を重ねると、世界はとらえようのないほど広くて、不確かなもの、とわかってきます。だったら、ものさしを「自分」に置くしかない…。〉
〈そこに「自分の目」がないと、どんなに素敵なインテリアでも、それは「コピー」にすぎないんだと、わかってきました。逆に、独自の目線で集めたものをしつらえた部屋を訪ねると、そこには、たしかにその人だけの時間が流れていたのです。〉
「私は、どんな小さな場所でも、そこに自分の好きなものを集めさえすれば、幸せに暮らしていけると思うんです」
〈今、私の周りにある「いいこと」を思い浮かべるだけで、自然に「は〜、今日もいい一日だった」と眠りに落ちることができるようになりました。〉
〈でも、誰も見ていない自宅で、自分のためにおしゃれをする。たったそれだけで、しゃんと背筋が伸びるし、気持ちが明るく前向きになります。〉
「世の中には『すぐにわかるもの』と『すぐにはわからないもの』の2種類がある」
〈「形」を整えれば、「心」が入る〉
〈数を減らせば、「1つ」のクオリティーが上がる。〉
〈失敗を繰り返し、私は自分の「努力」というものを信頼しなくなりました。それよりも、周りの環境を整えて、自然に自分のパワーを無駄なく使い切るシステムを作ればいい。〉
〈「これじゃなきゃ」と一つにこだわって、他のものを切り捨てるより、「こっちでもいいかな」と自分の中の選択肢を増やしていくことが、暮らしの豊かさなんじゃないかなと思います。〉
〈「できないこと」をどうにかしようと頑張るより、潔く手放してしまったほうがずっとラクと知りました。「できないこと」をやめてみると、自分の中にある力を丸ごと「できること」に使うことができます。すると、「できること」の精度がよりアップして、もっともっと「できる」ようになる…。〉
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・「そろそろ飽きてきたな」は体のサイン。意志の力でなんとかするより、素直に体のリズムに従って、早めに休み、早めに気分転換する
・「一人で幸せになる」より「みんなで幸せになる」方が、100倍も「幸せ度」が高くなる(仕事や家事を一人で抱えない。人に投げたほうがクオリティあがるかもしれないし、自分は楽になる)
一田憲子さん、はじめましての方だったけども、なんだか可愛らしい女性だった。
50代の女性も(良い意味で)こんな感じなんだー。地続きなんだなーと。なんか年取るのがちょっと怖くなくなった。本当になんか。
こういうエッセイだと松浦さんが浮かぶけど、私には一田さんが合ってるな。
しんどくないし、穏やかな気持ちになれる☺️
(松浦さんも穏やかな語り口調だけど、人にも自分にもストイックな感じがうっすらするのが、ヘタレにはしんどい…。わかる人いるだろうか、いないだろうなw)
はてさて。
タイトルだけで買った本だけど、これも自分軸本だった。ミニマリズム要素も。
まぁ読後に改めてタイトル見ると、確かにそんな感じのタイトルだな。
なんだか最近、どの本読んでも「自分軸を持つことが大事」みたいなことが書いてあるんだよなぁ。
近年のトレンドだよね。実に。
確かになぁと思うけども、なかなか自分軸が持てないのだなぁ。ブレる。ブレブレイン。バビブベボディ。
前読んだ『融合しないブレンド』に、思考することを止めない、みたいなこと書いてあったけど。
ボーッと生きているのではなく脳ミソ使って一つ一つ向き合わないと、自分軸なんてできないよな。
ブレてばかりでも考え続けないとな。
でも深沢氏の人間滅亡教(『人間滅亡的人生相談』)の教えはボーッと生きることだからなぁw
とはいえ人間滅亡教も、そもそも人間は孤独であるとして、他人軸とは無縁な話だから結局自分軸ってことで一緒か。
自分軸でボーッと生きるのかぁ。
あぁ、本って面白いわぁ。
▼松浦さんの本。なかなかストイックです(私がヘタレなだけ)
▼ボーッと生きるのが教義な人間滅亡教。面白くて好き。